映画のページ(2006年10月分)


9月<<10月>>11月 映画の目次へ

 

ただ、君を愛してる
地下鉄(メトロ)に乗って
フラガール
オトシモノ
シュガー&スパイス 風味絶佳
イルマーレ
夜のピクニック
涙そうそう

 

ただ、君を愛してる

製作国・地域 日本
上映時間 116分
監督 新城毅彦
原作 市川拓司
脚本 坂東賢治
音楽 池頼広
主な出演者 玉木宏、宮崎あおい、黒木メイサ、小出恵介、上原美佐、青木崇高、大西麻恵

ストーリー

何も言わずに自分の前から姿を消した静流(宮崎あおい)に会うため、誠人(玉木宏)はクリスマスでにぎわうニューヨークへとやってきた。

6年前、誠人は個性的な静流と出会い、静流は一目で彼に恋をした。写真が趣味の誠人と一緒にいたい一心で、静流もカメラを扱い始めるが、誠人は別の女性みゆき(黒木メイサ)に片思いをしていた。

SHIN様の一言

大ヒットしたいま、会いにゆきます」の原作者・市川拓司先生の作品を映画化。静かな中に微妙な心理描写をする表現方法は独特のものだ。

キャストも引っ張りだこの若手実力派を集めている。淡く切ない青春を描くにはもってこいの顔触れで、最後には悲しいながらも爽やかさの残る印象だった。


地下鉄(メトロ)に乗って

製作国・地域 日本
上映時間 121分
監督 篠原哲雄
原作 浅田次郎
脚本 石黒尚美
音楽 小林武史
主な出演者 堤真一、岡本綾、常盤貴子、大沢たかお、田中泯、笹野高史、北条隆博、吉行和子

ストーリー

衣料品の営業マンの長谷部(堤真一)は地下鉄の駅で父(大沢たかお)が倒れたという伝言を聞く。彼は地下道を歩きながら、暴君の父と口論して家を飛び出し、帰らぬ人となった兄のことを思い出していた。

その時、彼の前を亡き兄に似た人影がよぎる。必死で追いかけて行くとそこはオリンピック景気に沸く昭和39年の東京だった。

SHIN様の一言

浅田次郎の同名の小説を映画化。時空を超えた愛の物語を描いている。

光ったのは堤真一と大沢たかおの名演技。これで映画をより引き立てたことは確かで、最大の功労者と言えるかも知れない。

地下鉄車輌も昭和初期の実物を使うなど、演出にも抜かりのないところが心憎い。


フラガール

製作国・地域 日本
上映時間 120分
監督 李相日
脚本 李相日、羽原大介
音楽 ジェイク・シマブクロ
主な出演者 松雪泰子、豊川悦司、蒼井優、山崎静代、池津祥子、徳永えり、岸部一徳、富司純子

ストーリー

昭和40年代、時代の波で閉鎖に追い込まれた、とある炭坑の村では、危機的な状況の中、炭坑で働く人々はツルハシを捨て、北国の寒村を“常夏の楽園”に変えようと立ち上がっていた。

そんな中、プロのフラダンサーの平山まどか(松雪泰子)が村に訪れ、村の少女たちも腰みのをつけ、肌もあらわにハワイアンムード満点のフラダンスを踊りはじめるのだった。

SHIN様の一言

昭和40年代、福島県の炭鉱町に誕生した常磐ハワイアンセンターにまつわる実話を基に、フラダンスショーを成功させるために奮闘する人々の姿を描いた感動ドラマだ。

この映画での見どころはストーリーだけではない。フラダンスそのものであったりもしたが、何と言っても南海キャディーズのしずちゃんこと山崎静代が女優としての才覚を発揮したのが最大のトピックスだろう。


オトシモノ

製作国・地域 日本
上映時間 94分
監督 古澤健
脚本 古澤健、田中江里夏
音楽 林祐介
主な出演者 沢尻エリカ、若槻千夏、小栗旬、杉本彩、板尾創路、浅田美代子

ストーリー

高校生の奈々(沢尻エリカ)は、卒業後の進路で悩んでいた。彼女には仲間とつるんで楽しそうに日々を送っているクラスメイトの香苗(若槻千夏)がうらやましく見えた。

そんな時、心臓の病気で入院中の母親(浅田美代子)の見舞いに行かせた妹が失踪する。奈々は以前妹の同級生も行方不明になったことを思い出し…。

SHIN様の一言

まさにホラー一色といった感じの作品だ。映画全体でおどろおどろしさが拭えないような作りになっている。

そんな作品に美女の沢尻エリカを起用したのもセオリー通りだろう。表情のゆがみなどがわかりやすいために、恐怖をより演出する形になった。


シュガー&スパイス 風味絶佳

製作国・地域 日本
上映時間 125分
監督 中江功
原作 山田詠美
脚本 水橋文美江
音楽 吉俣良
主な出演者 柳楽優弥、沢尻エリカ、大泉洋、チェン・ボーリン、木村了、濱田岳、夏木マリ

ストーリー

高校卒業後、大学に行く必要が感じられない志郎(柳楽優弥)は、“とりあえず”ガソリンスタンドで働いていた。

そんなある日、彼が働くスタンドに新人バイトの乃里子(沢尻エリカ)が入ってきたことで、志郎はかつて感じたことのない感情を抱くようになる。やがて、乃里子の元恋人に会った志郎は初めて自分の中に芽生えていた恋心に気づく。

SHIN様の一言

中江功先生が「冷静と情熱のあいだ」以来5年ぶりにメガフォンを取って作られた作品。前作同様純愛模様が秀逸に描かれていた。

ストーリー自体に思わず感情移入してしまいたくなるような作り。最後は意外な結末だったが、リアリティーがある分共感を覚えやすいはず。この作品のファンは多いだろう。


イルマーレ

製作国・地域 アメリカ
上映時間 98分
監督 アレハンドロ・アグレスティ
脚本 デヴィッド・オーバーン
音楽 レイチェル・ポートマン
主な出演者 キアヌ・リーヴス、サンドラ・ブロック、ショーレ・アグダシュルー、クリストファー・プラマー、ディラン・ウォルシュ、エボン・モス=バクラック

ストーリー

2006年、シカゴの病院で働くことになった女性医師ケイト(サンドラ・ブロック)は、湖岸に立つ一軒家からシカゴ市内に引っ越すことになった。

郵便受けに次の住人へのメッセージを残した彼女は、後日返事を受け取るものの、それは2004年を生きる建築家の青年アレックス(キアヌ・リーブス)からの手紙だった。

SHIN様の一言

同名の韓国映画をハリウッドでリメイクした純愛ラブストーリー。時空を超えて文通をする2人が恋愛をするというストーリーだ。

ファンタジックな内容は正攻法とは言えないが、それだけに思いの強さを表しやすい展開には持ち込めたはず。ロマンチックなお話ではあった。


夜のピクニック

製作国・地域 日本
上映時間 117分
監督 長澤雅彦
原作 恩田陸
脚本 長澤雅彦、三澤慶子
音楽 REMEDIOS、DAKOTA STAR
主な出演者 多部未華子、石田卓也、郭智博、西原亜希、貫地谷しほり、松田まどか

ストーリー

高校生活最後の伝統行事「歩行祭」を迎える甲田貴子(多部未華子)は、一度も話したことのないクラスメイト西脇融(石田卓也)に話しかけようと考えていた。2人は異母兄妹の間柄で、そのことは誰にもいえない秘密だった。

一方、融も貴子を意識しながらも近づくことができず、事情を知らない友人たちが勘違いして、告白するようけしかける。

SHIN様の一言

全国の書店員が選ぶ第2回本屋大賞を受賞した、恩田陸の同名ベストセラー小説を映画化した青春ドラマ。24時間かけて80キロを歩くという学校の行事「歩行祭」を舞台に、高校生の友情や葛藤を描いている。

普段やらないことをやる時は素直になれる。そんなピュアな心が見えた作品。映画を観終わった時の清々しい感じは何とも言えなかった。


涙そうそう

製作国・地域 日本
上映時間 118分
監督 土井裕泰
脚本 吉田紀子
音楽 千住明
主な出演者 妻夫木聡、長澤まさみ、麻生久美子、塚本高史、中村達也、平良とみ

ストーリー

那覇で自分の店を持つことを夢見て働く兄の洋太郎(妻夫木聡)のところへ、高校に合格した妹のカオル(長澤まさみ)がやって来て同居することになった。

やがて資金が貯まり店が開店を迎えようとしたとき、洋太郎は詐欺に遭って莫大な借金を背負ってしまう。それでも洋太郎はカオルを大学に進学させるために必死に働くが…。

SHIN様の一言

歌手の森山良子が他界した兄を想い作詞した、「涙そうそう」の世界観をモチーフに映画化した兄妹愛の物語。監督に「いま、会いにゆきます」の土井裕泰先生というコラボレーションだ。

この映画のイメージを単語で表すならば、「泣ける」,「切ない」などが合致する。「観て下さい」としか言えないような兄妹愛が描かれている。


TOPへ  映画の目次へ

inserted by FC2 system