映画のページ(2005年8月分)


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奥さまは魔女
妖怪大戦争
星になった少年/Shining Boy & Little Boy
姑獲鳥(うぶめ)の夏
ロボッツ
ハービー/機械しかけのキューピッド
亡国のイージス

 

奥さまは魔女

監督 ノーラ・エフロン
脚本 ノーラ・エフロン、デリア・エフロン、アダム・マッケイ
音楽 ジョージ・フェントン
主な出演者 ニコール・キッドマン、ウィル・フェレル、シャーリー・マクレーン、マイケル・ケイン、ジェイソン・シュワルツマン

ストーリー

元はトップスターだったジャック(ウィル・フェレル)のもとに、テレビドラマ「奥さまは魔女」の出演依頼が来た。そして、彼は相手役のイメージにぴったりな女性イザベル(ニコール・キッドマン)と出会うが…。

SHIN様の一言

60年代、アメリカでテレビ放映され人気を博した“サマンサ”を中心に繰り広げられるラブ・ファンタジーを映画化したもの。

ただ主演にニコール・キッドマンというのは役柄のわりに歳を取り過ぎていたようにも思う。彼女自身は器用な役者ではあるが、それゆえに主役には適さなかったかも知れない。ちょっと残念だったような気がする。


妖怪大戦争

監督 三池崇史
脚本 三池崇史、沢村光彦、板倉剛彦
主な出演者 神木隆之介、宮迫博之、南果歩、成海璃子、佐野史郎

ストーリー

タダシ(神木隆之介)は両親の離婚により、母親と祖父と共に田舎で暮らすことになった。都会育ちでもやしっ子のタダシは、田舎育ちのクラスメートともいまいち馴染めないでいた。

そんなある日、タダシは神社のお祭りで、大勢の子供の中から“麒麟送子”に選ばれる。

SHIN様の一言

この映画の主演は、まだ小学生の神木隆之介。以前から「天才子役」と騒がれていたが、意外にも主演は初めてである。

その演技が注目されたが、メリハリのはっきりしている印象が強い。ある役者が神木隆之介のことを「演技前は普通の子供だが、一度カチンコがなると別人のよう」と評していた。今回が初主演だったにも関わらず、その言葉通りの光る物、そして非凡さが目立った。


星になった少年/Shining Boy & Little Boy

監督 河毛俊作
原作 坂本小百合
脚本 大森寿美男
音楽 坂本龍一
主な出演者 柳楽優弥、常盤貴子、高橋克実、蒼井優、倍賞美津子

ストーリー

両親が動物プロダクションを経営していた哲夢(柳楽優弥)は、学校でいじめにあっていた。

しかし家の動物プロダクションが購入した仔ゾウのランディと出会うと、象使いになりたいと願うようになる。そして哲夢はタイのゾウ訓練センターへ留学する。

SHIN様の一言

カンヌ国際映画祭で主演男優賞に輝いた柳楽優弥の最新作。自らの意志でタイに渡り“ゾウ使い”の道を志しながらも20歳にて逝去した少年の半生を描いた実話を映画化したのがこの作品だ。

短かった人生ながら、少年の志の大きな少年を演じた柳楽優弥も演技の幅を広げたか、成長した姿を見せてくれた。


姑獲鳥(うぶめ)の夏

監督 実相寺昭雄
原作 京極夏彦
脚本 猪爪慎一
音楽 池辺晋一郎
主な出演者 堤真一、永瀬正敏、阿部寛、宮迫博之、田中麗奈、原田知世(一人二役)

ストーリー

昭和27年夏、東京。小説家の関口(永瀬正敏)は、生活のために請け負った雑文のため怪しげな噂を追っていた。ある大病院の娘・梗子(原田知世)が、20ヶ月も妊娠しているのに産気づかないというのだ。その上、彼女の夫も1年半前に姿を消し、行方不明のままだという。

関口は何かにつけ頼っている友人の京極堂(堤真一)に意見を求める。博学な古本屋店主である彼の助言にしたがい、関口は同じく友人の探偵・榎木津(阿部寛)に相談することに。そこで関口は、梗子の姉で失踪した義弟の捜索依頼に来ていた涼子(原田知世・一人二役)と出会う。

SHIN様の一言

以前から試みられながら、なかなか映像化できなかったために映画館での上映は今日にまで至ってしまったというこの作品。原作が600ページにも及ぶために編集に苦戦したことがその理由ではないかと思われるが、それを簡潔に編集した実相寺昭雄先生の腕はさすが。

また原田知世が一人二役に挑戦しているのも注目点の1つ。いろいろな点で見どころの多い映画だ。


ロボッツ

監督 クリス・ウェッジ
脚本 ローウェル・ガンツ、ババルー・マンデル、デヴィッド・リンゼイ=アベアー
音楽 ジョン・パウエル
主な声優 ユアン・マクレガー、ハル・ベリー、ロビン・ウィリアムズ、メル・ブルックス、アマンダ・バインズ

ストーリー

皿洗い機ロボット夫婦の間に生まれたロドニーは、得意の発明の才能を伸ばすために親の反対も押し切って大都会ロボット・シティに向かう。

ところがロボット・シティでは大企業のビッグウェルド・インダストリーズの新経営者・ラチェットの陰謀が進行していた。

SHIN様の一言

フォックス社が送るSF冒険ファンタジー。ロボットの世界ということでCGが使われているのが作風にもマッチしているように思えた。

監督は「アイス・エイジ」のクリス・ウェッジ先生。冒険を通して仲間たちの友情を描くのが大変上手だが、この作品でも持ち味は十分に発揮されていた。


ハービー/機械しかけのキューピッド

監督 アンジェラ・ロビンソン
脚本 トーマス・レノン、ロバート・ベン・ガラント、アルフレッド・ガフ、マイルズ・ミラー
音楽 マーク・マザースボウ
主な出演者 リンジー・ローハン、マイケル・キートン、マット・ディロン、ブレッキン・メイヤー、ジャスティン・ロング

ストーリー

マギー・ペイトン(リンジー・ローハン)は、卒業式の翌朝、卒業祝いに好きなクルマをプレゼントしてくれるという父親(マイケル・キートン)とともにジャンクヤードへ行く。マギーは自分の気を引こうと必死にアピールしているように感じたスクラップ寸前のフォルクスワーゲンを買ってもらうが、これがとんでもないわがままな車だった。

SHIN様の一言

主演はマギーを演じるリンジー・ローハンだが、人間のような感情を持つフォルクスワーゲンの”ハービー”の方が主役だったような気がする。ただの機械のはずが、人間らしさを加えただけで物語全体のファンタジックさが加わった。主人公と言っても過言ではないくらい、一際目立った存在になった。


亡国のイージス

監督 阪本順治
原作 福井晴敏
脚本 長谷川康夫、飯田健三郎
音楽 トレヴァー・ジョーンズ
主な出演者 真田広之、寺尾聰、佐藤浩市、中井貴一、勝地涼

ストーリー

国家に反旗をひるがえしたイージス艦副長・宮津二佐(寺尾聰)は、全ミサイルの照準を東京首都圏内にあわせる。

国家への復讐に燃える宮津からイージス艦を取り戻すために、先任伍長・仙石(真田広之)は、過酷な闘いに挑む。

SHIN様の一言

日本推理作家協会賞・日本冒険小説協会大賞・大藪春彦賞の3賞を制覇した福井晴敏先生の力作。総制作費は12億円というダイナミックさだ。

内容もその名に恥じないスケールで録られているが、一番の快挙は原作の3作品を全て今年上映させたことではないだろうか?(後の2作は「ローレライ」,「戦国自衛隊1549」)  ここまで原作を映画化させてしまったこと自体が大変なことで、映画界に新風を巻き込んだことは確かだ。


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